ライです。
悲しみの雪は降り続きます。
しんしんと・・・・・
目まぐるしく変わる、この世界で。
たった一人の僕たちは、何を残せるのだろう。
今、手に握っているこの五百円玉も
何の意味も無いものだというのに。
それでも僕らは一人、狭い世界を歩く。
この使命感と戦いながら。
飛んでいく。
飛んでいってしまう。
遠く
遠く
手の届かないところに。
それを恐れて
なにも出来ないあたしは
ただただ
空を見上げることしか
出来なかった
怖い。
怖い。
時々そんな感覚が
自分を襲う。
目の前が真っ赤に染まる。
心臓が大きな音を響かせ
体を動かなくさせる。
そんな時
あぁ、生きてる、って思う。
負けない。
私は負けない。
絶対に。
走りきってみせる。
そして強く
強く
地面を蹴る。
悲しいのに
辛く厳しい道だというのに
その頬に涙
血が伝っているというのに
キミは何故そこに向かおうと
悲しみに濡れた道を行こうとするのだ
爛れた心を持つもののそばで
ただその最後を待つだけなのか
一番自分の愛する場所で
静かに眠るというのか
頬を染めながら
君は僕の手を離した
そして微笑む
柔らかな日差し
甘く香る、午後