サヨナラ、ユーレイ


1 :のどじまん :2008/12/16(火) 21:57:50 ID:ncPiWGQF


俺は死んじゃった。最愛の彼女を残して。
結婚の約束もしてたのに。内定も取れていたのに。
つまんない事故だった。誰の役にもたってない。
死んじゃったから自己満足にもならない。彼女を悲しませただけ。

悔いが残りまくってるからユーレイになったことに驚きはしない。
ユーレイになれてよかったとも思う。
神さまには、感謝すればよいのか恨めばよいのかわからないけど、
もし会えたらこう言うよ。「サンキュー」って。
神さまに対してはだいたいそのくらいの気持ちでいる。

ユーレイになってから俺はずっと彼女を見守ってきた。
彼女には俺が見えない。さみしくもあるけど良いこともある。
お風呂を覗けるとかね。すぐ見飽きたけど。
けど腋の処理をしているところは見たくなかったな。
俺は彼女に腋毛が生えるなんて思わなかったよ。
生えるとしてもチューリップとかそういうかわいらしいものだと思ってた。

はは。

でも俺がほんとうに見たくなかったのは彼女が泣いている姿。
夜中に、まっくらな部屋のなかで、声も出さずに泣くんだ。
俺のTシャツに顔をうずめて。
でも俺はユーレイだからなにもしてあげることができない。



これはユーレイである俺の恋の話だ。


novel plaza system
甘辛流小説家ギルドGAIA
produced by COLUN.