ロンドンデリーの歌


1 :Tsubaki :2008/04/24(木) 12:37:59 ID:VJsFxcx4

 久しぶりに、本気で最後まで小説を書いてみたいと思いました。
 どこまでやれるか分かりませんが、少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひおつき合いください。


2 :Tsubaki :2008/04/24(木) 12:39:46 ID:VJsFxcx4

もう一度バイオリンを弾いてほしい。

それだけがわたしの願いだよ。


3 :Tsubaki :2008/04/24(木) 12:41:12 ID:VJsFxcx4

「茜は、バイオリン好き?」


 お兄ちゃんがわたしの顔を覗き込む。

 子ども用の小さな楽器をかまえ、一音一音、一生懸命に音を出す。

「茜、音楽っていうのは、人の心を動かしてくれるんだよ」
「人の心を?」
「そう。音楽は、人を感動させてくれる。幸せな気持ちにもしてくれる。時には泣かせてしまうことだってある
んだよ」
「すごいなぁ」
「だろ? だからお兄ちゃんは、少しでも、誰かを幸せな気持ちにしたくて、こうしてバイオリンを弾くんだ。

 わたしは……。
 お兄ちゃんに笑っていてほしいからバイオリンを弾く。
 バイオリンを弾くお兄ちゃんが大好きだから、わたしもバイオリンを弾くんだ。


「お兄ちゃん」

「ん?」


「わたし……バイオリンが好きだよ」


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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