アンダーツリー


3 : :2006/12/11(月) 15:35:51 ID:nmz3u7WH

 壊せばいいとまた呟くセレン。アーヴィンは強い瞳でセレンをにらみつける。
 ああ美しい強い焔の瞳だね。とセレンは小さく囁く。
「アイテール……。第五元素アイテールで構成されたこの世界をお前はどうやって壊すと言うんだ!」
「四大元素を司る長も堕落している。全ては壊れた考えの下に構成されている。新しい世界を創ればいいんだ」
 君だけは僕の味方だよね。と大きな樹の根元でうっすらとセレンは笑いながら言った。
 その笑みの芳烈。静かに彼はただ微笑む。その白い両手を広げて。
 蒼い空はとても蒼く。果てのない蒼き空が、緑の大樹の上に広がっていた。
 アーヴィンはやめろ。と大きな声で叫ぶ。
 悲しい絶叫はしかしセレンの心には届かなかった。
 必死で少年は叫ぶ。育ってきたこの美しき世界を守るために。
 
 


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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