こう見えて私
結構、純粋なんですよ?
「先輩、先輩。欲しい物ってありますか?」
「世界征服出来るくらいの力。」
「・・・他に」
「土地。」
「もういい」
「うそ。指輪。」
「・・・」
そんなの
あたしがあげても
よろこんでくれないくせに
「先輩って煙草吸います?」
「僕は煙草嫌いやで吸いませんよ」
「ふーん。珍しいですね」
「いや、未成年ですし」
「ふーん。さぞかし肺がお綺麗なんでしょうね」
「綺麗やでー僕の肺 。 お腹は真っ黒やけどネ」
「ふーん。・・・・・・え?」
ほんと
おなかまっくろそうですもんね
「ホワイトデーって彼女に何しました?」
「ん−。なんやっけなぁ」
「あたし、彼氏にカレーとか作られたらたまりませんね」
「ふーん。」
「なんかいいじゃないですかー。それで、じゃがいもとか異様におっきかったりしたら、その不器用さがまた」
「・・・ふーん。」
「聞いてます?」
「ちょ、今メール中」
「・・・・・・」
せんぱい、
かのじょとめーるしてるとき
ぜったいこっち
むいてくれないですよね
「あ、先輩お久しぶりですー」
「は?」
「・・・え?」
「・・・誰やっけ」
「!?」
「え、君、誰?」
「ちょ、せんぱい、冗談きつい。。」
「ウソウソ、ごめん。てか久しぶりか?」
たぶん
いちにちあわなかっただけ
なのに
なんにちも
あってないきがしたのは
やっぱり あたしだけ
格好良くて、綺麗で
なんて
眩しい人間だろうと思った。
すすり泣く声が
どうしても愛しくて
どうしても、妬ましかった
貴方は不器用で
色んな人を傷つける
だけどその分、
何倍もの笑顔を与えるから
みんな
貴方が大好きなんだよ
私はどうも器用で
色んな人に笑いかける
本音を隠して
自分の気持ちも大切にしなきゃ
相手の気持ちなんて
分かりっこないのにね
同じ空気を吸って
同じ世界で生きている
それだけで
愛しさが込み上げてきた
泣いてるアナタを
抱き締めてやる事さえ
できなかった
隠れてるんじゃない
逃げてるんじゃない
待ってるんだ、
誰かを
何万回、好きと言っても
私の気持ちの3分の一すら
伝わってない気がして
もどかしくなった
「今、なに食べたい?」
「最近そればっかやん」
「いーから。なに食べたい?」
「・・・オムライス。」
「ふーん」
かれし、好物=オムライス
わたし、得意料理=オムライス
全ては調査済