涼風ミズキの日常。


1 :Minami :2007/10/12(金) 23:35:15 ID:PmQHsJm3




  日常・・・とは、少しかけ離れた、いやもしかしたらあまりかけ離れていないかも知れませんが
  
  ほんの少し、皆さんと違う日常。
 





  涼風ミズキの日常です。


2 :Ruizu :2007/10/13(土) 16:51:24 ID:PmQHsJm3

桜の丘公園



 21時06分、ごみ捨て帰りに公園に寄り道することにした。
 桜の丘公園とみんなが呼んでいる。名前の由来は公園のなかに小さな丘があって、そこに桜の木が立っているからだ。
 そしてこの時期、その桜の木に桜が咲くのだ。まぁ、春だからなんだけと。
 ンで夜桜見物というわけです。

 (あれ?おかしいな)
 この時期というか、この時間帯人が居るはずなのに誰も居ない。今頃が満開なのに夜桜を見に来る人が最低でも一人や二人居てもおかしくないのに・・・
 
「誰?」
「えっ?」
 (女の子だ、綺麗で長い髪・・・)
 丘の上の桜の木下で本を読んでいたみたいだ。
「あの・・・君の名前は」
「日本では自分の名前を先に名乗るのが礼儀では?」
 (日本?外国人かな)
「あの・・・俺は、綾瀬和真」
「私は・・・・・涼風、涼風ミズキ」
 (涼風?あまり聞いたことないな)
「よろしく」
「あ、うん、よろしく」

 それが彼女との出会いだった


3 :Ruizu :2007/10/16(火) 21:07:07 ID:PmQHsJm3


「涼風ミズキ、へぇ・・・いい名前」
 ちょっとベタだが言ってみた。
「ホント?初めて言われた・・・」
 初めて?そうなんだ。なんとなく変わった子だと思ったけど・・・
「ここはいいね。この時期桜がとても綺麗で、月も毎晩見えるなんて。とても幸せなこと」
「・・・・?」
「あなた、いや、和真。ここに来るとき、変だと思いませんでしたか?」
「いや、別に」
 (・・・と言うか、いきなり呼び捨て?)
 っと、和真が赤面になってる時に、険しい顔で。
「・・・来る!」
「えっ?」
 突然上から、すごい行きよいで誰かがどっかの家の屋根から、黒服にサングラスの人が降りてきた!が
 (砂ぼこりで何が何だかわかんえぇー)
「わぁっ!?」
 突然誰かに手を強く掴まれて、引っ張られ小さな声で言われた。
「静かに、逃げるよ」
「逃げるったって、まっ前!」
 目の前に黒服が襲ってきた。
「危ないっつ!」
 (何とかかわしたけど、攻撃が当たった場所が、へこんでる。ちょっと逃げ切れる自信がないんですけど)


4 :Ruizu :2007/10/22(月) 16:30:55 ID:PmQHsJm3


「どこに行く気!?」
「どこって場所はない、けど・・・こっちだ!」
 (確かこっちに・・・・・・)
「何ココ!?」
人ン家(ひとンち)の裏庭、ココに入って」

「くそぅ、どこに行った?」
「逃げ足の速いガキめ!」
「まだ遠くないはずさ、捜すぞ!」

「ふぅ・・・行ったか」
「あの、助けてくれて、ありがとう」
「もぅ、しばらく走れないな。はぁ。息があがって、無理」
「聞かないの?さっきの人たちの事とか、何で追われているかとか」
「聞いたら、教えてくれる?」
「それは・・・・・・・」
 バコーンっと、何かが、よくある庭の外壁に、勢いよく転がって来た鉄球に当たって外壁が壊れた、と言うカンジの効果音だ。そしてたいがい、それが当たってたりする。
 (鉄球、じゃなく。人・・・・・?)
「見つかった!」
「見付けましたよ。お嬢様」
「お・・・じょう・・・・・・・さ・・ま?」
 (お嬢だ―!?)
「大丈夫か!?和真!!」
 (お嬢様って事は、どっかの金持ちの娘さん?どっかってどこの?いやそれより、俺は。金持ちの娘を、誘拐したことになるのか?嫌でも実際そうとも知らなかったんだから、平気だろ。でも実際誘拐する気ないし。その前に誘拐関係ないし。いやでも、庶民の言葉など、信じずに金で有罪、そして刑務所に。いや年齢的に、刑務所はないか。じゃあニュースの記事に載り全国ネット!?そして世間から恐ろしいもの扱い。いやもしかしたら死刑?死刑なのか?処刑鎌で、首ちょんぱなのか?そうか俺の人生もはや終わか・・・さらば俺の人生・・・)

「ダメだ、コイツ完全に、別世界に意識が飛んでいる」


5 :Ruizu :2007/10/29(月) 21:51:03 ID:PmQHsJm3



「どういう事だー!?お嬢様って?」
「えっ!?」
 ミズキは驚いた顔と、ガッカリした顔が一度に顔に出ていた。それに気付かなかった俺は、悪気はなく言葉を発していた。
「家出などおやめ下さい!お嬢様!」
 (いっ、家出ぇぇえー―――――――――――――っ!)
「はっ!もしや、お前」
「お前が、お嬢様を、さらったのか!」
「この悪ガキ!」
「俺は知りません!べつに誘拐したわけでは・・・」
「嘘をつけ!!」
 ガードマンらしき黒服の、ゴツイ奴が殴りかかって来た、その時
「やめろお前ら!見苦しいぞ!」
 ミズキが、言葉を放った瞬間、和真に向けられた拳が止まった。
「しっしかし、お嬢様・・・」
「そいつは、たまたま会った。た・だ!!の通りすがりのガキだ」
「待っ、ただのって・・・」
「そうでしたか、た・だ!の少年でしたか」
 (もう、何で、ただを強調すんのかな・・・・・・)
 ふっと、ミズキの顔を見ると。何か物凄い絶望感でいっぱいだったように見えたのは、俺の勘違いだろうか?
 ミズキは、黒服の乗ってきた黒い車で帰っていった。
 
 そして何故かすごく後悔しているような、俺の気持ちは何なんだろうな、なんてな。
 
 
 


6 :Ruizu :2007/11/13(火) 20:42:29 ID:PmQHs4ok

はじまりの空




 桜が綺麗に咲く四月。今日から中学一年生。
 私はつい最近引っ越してきたから、まだこの土地を知らない。もちろん、ほかの人も私の事を知るわけもないのだ。
 不安のほかにやはり、すごくワクワクしている。これからどんなことが起きるのか、どんな人に出会えるのか、いろんな思いをもちながら・・・・・・
 そんな私の学校生活が、はじまる。

 (そんなカッコいい事言っても、全然自信がない、ある訳がない、もう凄く憂鬱だ)
 
 そんなこんなで、入学式は終了。次はもちろん、知らない人々の居る教室へ。
 っと言っても、もちろん、知らない人ばかりだ。当たり前なのだが・・・
 ほかの人はみんな楽しそうだ。もしかしたら、楽しそうに見えるのかもしれない。それはきっと、今、この場所で、まだ友達も居ない一人孤独だからなのかも知れない。
 (でも、自分で孤独言うのもどうかな・・・なんか、アホらしいな)

 でもホントに楽しそうだな・・・・・・

 なんか、好きな席に座っていいそうなんで。やはり窓側にしようっと。
「あれ?」
 何か突然、知らない人に声をかけられた。
「えっ?何か?」
「見掛けん子やね、何処から来たん?ウチは、松葉(まつば)小出身なんやけど」
「えっと、美山小・・・」
 すると、その子はしばらく間をあけて予想道理の一言。
「それって、どこ?」
 知っている訳もない、まずこの市内ではないからだ。
「そっかぁー、大変やね。あっウチの名前は白鷺(シラサギ)沙菜(サナ)よろしくね」
「あっ、涼風(スズカゼ)ミズキです。よろしく」
 
 こうして何かよくわからず、友達ができました。(多分?)


7 :Ruizu :2007/12/04(火) 15:13:20 ID:PmQHs4oL


「ねぇねぇ、涼風さん」
「・・・・・・何ですか?」
「前、(なん)て呼ばれてたん?」
「何って、何がですか?」
「あだ名、ニックネーム!」
「・・・・」
 (あれ、何て呼ばれてたんだっけ? 普通にミズキちゃんとかだったけど・・・
「じゃあ、もう スーさんね!」
「ス、スーさん!?」
 (スーさんって、変じゃない?でも中学初めての友達が付けてくれたんだし、いや、でも・・・
 あだ名の事で、頭を抱え、悩むミズキを見て沙菜は「ぷっ」
「――えっ?」
「ぷはははははっ嘘、冗談、ミズキおもろいわ!」
「かっからかわれた?」
「ウチがそんな、ダサいあだ名つける訳なか。あだ名の沙菜様ったぁ、ウチのことや!」
 と言い、きめポーズまで付けている。ミズキはどうしていいか分からず、キョトンとしていた。
「ちょっとミズキさん、聞いてます?」
「えっ?」
「みぃちゃんは、どう?」
「猫の名前じゃん」
 即答するミズキを見て、沙菜が、驚いた顔で「何で分かったの!?」
「えっ?」
「ウチの猫の名前が、みぃって!何で?」
「沙菜って猫飼ってたんだ。その前に、もし私が、そのあだ名でいいと言ったら、どうするんだったの?」
「かぶってたの、気ぃ付かんかった・・・」
 (えぇーっ
 それを聞いて、何も言えないミズキであった。


 で、結局、『あだ名の沙菜様』の考えた名前は全て、ミズキによってボツ!最終的に沙菜は、ミズキの事を、そのまま『ミズキ』と呼ぶ事になった。


8 :Ruizu :2007/12/08(土) 16:08:10 ID:PmQHs4om


 
 空が青い。
 自分でも何考えているのだろう、と思うが。中学生活、初日で桜があと少しで満開と言う所なのだが、桜は満開の時見たほうがいいかな、と思ったからだ。
 私が空を眺めている間、教室に居る奴等は、担任の先生の事で盛り上がっていた。
 アホらしい。
「担任の先生、どんな人かな?」
「女の先生がいいな」
 同感だ。私も男の先生より、女の先生がいいな。こんな事願っても、実際にその思い描いた先生が来るわけないのだ。
「ミィズゥキィィッ!」
 後ろから抱きつかれ――いやタックルされた。
「何ですか?沙菜さん」
「そんな、あからさまにさんずけ、せんでもええって」
 嫌味ですよ、嫌味!この人鈍感なのかな・・・
「あのな、ミズキ。今予想してんのや」
「予想ですか、で?」
 ズガァーンというカンジで、沙菜の顔色が変わった。
「あのなぁ、まぁちゃん。ミズキがいじめる、冷たいのぉ」
「そっか、はじめまして、川野 真央です」
 沙菜を、軽くながして自己紹介ですか。この人、沙菜の扱いに慣れてる!
「涼風ミズキです」
「あのね、スーさんなんだよ」
 五分くらい前の、話を掘り起こすな!
「あぁ、あだ名の沙菜様降臨しちゃったんだ」
 降臨ですか、そんなレベル。その事知ってるって事は、理解者!?やっぱり私以外に被害者は、たくさん居るんだ。何か突っ込み疲れた。

「オイ先生が来たぞ!」
「みんな席に着け!」
 うるさいな、もっと落ち着けよ。
「入って来た」
 そして、入ってきたのは、おばちゃんだった。口紅が濃く、眼鏡をかけていて、明らかに『ザマス』口調ってカンジの先生。顔がぽっちゃりしてて、なんか、お約束過ぎて説明する気が失せる。何かこの話、ジャンルがギャグ小説なの?

 クラスが随分シーンとしている。だってお約束過ぎて、誰も予想しなかったんだろうな。きっと。ホントに昭和のマンガキャラってカンジで、いるんだこんな人。
「先生入ってきて下さいザ・・・」
 絶対今ザマスって言おうとしてた!てことはこの人はこのクラスの担任じゃない!?
 よかった、でこの後入ってくる、先生のキャラが濃いってオチはもういやだ。
「はじめまして(南:みなみ)(楓:かえで)です」
 美人じゃん、よかった。

 よく考えたら、あのキャラが濃い先生でオチが成り立つわけが無いよ。ホントによかった。


9 :Ruizu :2007/12/23(日) 21:29:48 ID:PmQHs4on

憂鬱な日常


「なぁミズキ。部活どうする?」
「部活・・・?」
「えっ!部活って、だから部活って知らないの?」
「知ってるけど、どういう意味?」
「・・・えっと、真央部活ってどういう意味?」
 真央に振ったよ・・・。本当にメチャクチャに奴だな、沙菜は。
「部活動の略が部活なんだよ」
「面白くない返答」
 確かにそうだが、真央に笑いを求めても無理があるだろう。
 そんなこんなで入学式から3日経ち、いつもこんな風に過ごしている。沙菜は常に馬鹿が進行していて、私が沙菜にツッコミを入れる。いい加減疲れてくる。

「どうしたの?真央。何かあった?」
 すると、真央の席から4つほど離れている沙菜が急にこっちを向き、来た。
「何何!?今、無料で人生相談承ってるよ!沙菜様にどーんと来い!!」
「金取るのかよ」
 つーか、その前に沙菜の耳の凄さに驚きだよ。こう言うのを地獄耳って言うんだよな。
「実はね、聞いてくれる?ミズキ」
「えっ!?」
 おおおっ俺ですか!?今沙菜が人生相談って言ってたのに?
「わかった。さぁ言ってみなさい!」
 お前が答えんのかよ!
「聞くよ」
「実はね、昨日の話しなんだけど。学校終わって、家に帰ったの。そうしたら電話がかかってきたの・・・」
「その電話が、俺俺詐欺からなんでしょ!」
「そっそうなのか!」
 急に話に誰か入って来た。どうやらこのクラスの男子らしい。
「山本!急に話に入ってくんな!」
「いいじゃんかよ。あっはじめまして、涼風さん。山本 裕也です」
「あっはじめまして」
「あの話に戻っていいかな?」
「だから俺俺詐欺なんでしょ!!」
「そうなのか?」
「ちがいます。山本も信じるな」
 この話長くなりそう・・・


10 :Ruizu :2008/01/01(火) 02:51:33 ID:PmQHs4on

 
「そうしたら、電話がかかってきたの」
 緊張の瞬間。沙菜も山本さん?も真剣に聞いている。そしてこんな事思っている自分も、実は結構気になる。
「それは、おじいちゃんからだったんだよね・・・」
 ・・・なんかお約束?
「そのおじいちゃんが、実は俺俺詐欺!」
 まるで決まった!と言ってるかの様に、満足そうに決めポーズ的なものをとっている。
「そっ、そうなのか!?」
 この沙菜の自信げな、顔を見て信じきってる山本。
「違うって、山本もぅ信じるな」
「真央、続けて」

「実はおじいちゃんから、野菜が取れたから、取りに来てって電話が来たの」
「でも実は・・・俺俺さ」
「いえ、違います。沙菜もう少し黙って」
「ミィズゥキィィ。真央がいじめるよぉ慰めてぇ」
「はいはい、可哀想だね。黙ってろ」
 完全な棒読み。感情全然こもってない。
「ひどいよぉ、いじけてやる」
「じゃあ沙菜は続き、聞かないのね」
 真央が微笑みながら、言っているけど。恐いよ正直。
 沙菜は少し黙り込むと、ぼそっと「聞く」と一言。

「でも、ご親戚の家って遠くないの?」
 あれ、今のって図星?当たったのかな?だとすると、空気読めない人みたいじゃん!
「市内です。図星じゃないですよ」
 あれ、なんかさっきより、顔が恐いですよ真央さん。しかも心読まれました?
「そんで、川野。続きは?」山本が凄く言いにくそうに言った。
 真央は、ニコッと微笑み続きを話し始めた。
「あっそう続きね。で、野菜取りに行く事になったの。自転車でね。そんでおじいちゃん家に行ったら、おじいちゃん居なかったの。おばあちゃんに聞いたら、出掛けたらしいので、待つ事になったんだ」
「はいはい、しつもーん」
「何?沙菜」
「いつになったら俺俺詐欺出てくるんですか!?」
「やっぱり出てくるのか?」
 もう真央の顔が恐い。相当たまってるみたいです。もう空気読めよ、お前ら。
「もう、俺俺詐欺は掘り起こすな。わかったか」
「うん、でもね。カンペが出てるんだよね」
「カンペ?」
「カンペとは、テレビ番組とかで出演者や司会者が収録するときに台本の補助的役割をする紙なんだけど・・・知ってた?山本」
「俺?し、らなかったけど・・・」

「カンペどこだよ」
「ほら、あそこに居るじゃん。画用紙持った奴」
 沙菜の指差す方を見ると、居るしホントに。誰?
「ほらほら、ミ・ズ・キ・ちゃん。アイツは高橋だよぉ。たぁ・かぁ・はぁ・しぃ」
「うるさい」
 沙菜め、人が知らないからって。からかいやがって。
 と、思ってると。高橋という人が、こっちに来た。つーか騒がしいよ、ココ。


11 :Ruizu :2008/01/06(日) 23:15:09 ID:PmQHs4ok


「そんでおじいちゃんが帰ってきたんだけど・・・」
「はじめまして、俺は高橋 まさあき(昌明)


12 :Ruizu :2008/01/07(月) 00:07:20 ID:PmQHs4ok

「はじめまして、涼風です」
「よろしくな、涼風」
「はぁ、よろしく」なんか、普通って初対面の人にこういう風に挨拶しないんじゃないかな。て考えるとこの人たちって普通じゃないのかな・・・。考えてる自分がわかんなくなってきた。
「ミズキィ?大丈夫?」
 沙菜が心配そうにこっちを見る。
「大丈夫」笑って返す。
 沙菜は「よかった」と笑って言う。沙菜が自分のことを気にかけてくれたことが凄く以外だったので驚きだ。
「あの、本題に戻らないと川野が・・・」
 山本が恐る恐る言う。やばっ!と思い、真央を見ると。真央が、真央がぁ、凄く恐い。笑ってる事が恐い。本題に戻そうと「おじいちゃんが帰ってきてなんだっけ」と尋ねると、笑いながら「聞いてなかったんだ」て言うもんだから、クラスのみんなが氷付けになったように黙り込む。
怖いよすっごく。


13 :Ruizu :2008/02/08(金) 22:30:31 ID:PmQHs4oL


「もういいよ」
 真央が暗い声で呟く。
「真央?」
 ミズキが、心配そうに「どうしたの?」と尋ねるが、真央は黙って返事が返ってこない。流石に沙菜も「真央?」っと心配そうに尋ねるが、やはり返事は返っては来ない。
 まぁ相談乗るところから、話が何回も脱線してたしなぁ。おまけに外野が増えてるし。真央だって話しにくいのだろう。これは後で、3人だけでゆっくり話をするのが得策だろう。と思い声をかけ様とした時に、真央が口を開いた。
「だって、なんか凄くハードルが上がったって言うか・・・」
 ・・・・・・ハードル?上がる?ハードルってまさか、でも、もしかして真央、ウケを狙ってる?


14 :Ruizu :2008/02/21(木) 03:02:15 ID:PmQHs4om


「真央?」
「・・・・」
「まぁお、もしかして、ウケとか狙ってた?」と、沙菜が言いにくい事をサラッと言いやがった。コイツには怖い者は無いのか?それとも無神経なだけなのか?そんな事を考えていたら、ふと、高橋とやらに目が合った。確かアイツは真央と同じ学校だったよな。と思い、一応目で助けを求めるが、高橋は目を逸らし、この場を逃げるように自分の席に帰って行った。裏切りものぉ!
 高橋を睨んでいると、高橋が自分に気付いたのか。さっきのカンペになんか書いて、こっちに向けてきた。

 すみません隊長 俺には無理です 幸運を祈ります。

 あの高橋さん。隊長って誰?俺?自分ですか?あのつい最近友達になったばっかなんですけど、仲良くなったばっかなんですけど、酷くないですか?謝られても困るんですけど、謝るんだったらなんか言って下さいよ。男は当たって砕けろだろ?いや言わなくても何とかしてほしいんだよ!コノヤロー!
幸運を祈りますって、完全に人任せですか。もぅアイツ今から高橋って、呼び捨てで読んでやる!コノヤロー!
 もう無神経だか、空気読めないのかわかんない沙菜と、その沙菜に「ウケとか狙ってた?」と言われて、暗いオーラを纏い、どん底まで落ち込んでいると思われる、真央を俺に如何しろと?


15 :Ruizu :2008/05/07(水) 01:27:02 ID:PmQHs4om



 あの後、結局私は真央に何もしてあげれずに、授業の始まりを告げるチャイムが校内に響きわたりいつも以上に静かなこの教室に担任の南先生が入ってきた。
 先生もすぐに、クラスの異様な静けさに気付いたらしく「大丈夫?」と心配そうに言うが、あまり大丈夫とは言いにくい空気だ。そんなことも気にせず、いや、気付いてないのだろうけど、右手を大きく上にあげ「大丈夫です!先生!」と笑顔で沙菜が返答している。ホントにこいつには怖い物は無いのかと遠い目で見ていたら「ねっミズキ!」っと沙菜が何か振ってきた。
 とりあえず俺は「ははははは、そうですね」っと苦笑いで返す。


 そんなこんなで授業が終わり、下校時間。

「真央ぉ、かーえーろーおーよぉ」
「・・・・」
 返事がない。真央は机に顔をつけて、うずくまっている。
「真央ごめんね。相談に乗るって言ったのに、全然乗れなくて」
「・・・・ううん」
 真央は机からゆっくり顔を上げ「こっちこそごめんね、なんか、いつの間にかどんどん話が広がっちゃってなんか」
 あ、やっぱり思ってたんだ。
「いーじゃん!いーじゃん!これにて一件落着じゃん!」
 いやあんまりよくないだろ。落着してないし。


novel plaza system
甘辛流小説家ギルドGAIA
produced by COLUN.