ヘドロとデス


1 :そえじー :2006/11/02(木) 20:35:31 ID:ommLuFLk

そえじー「(小説のテーマにするから)なんか思いついた言葉言ってみてー」
友人1「ヘドロ」
友人2「デス」

こうしてこの昔話は、……出来上がるのかなぁ……


2 :そえじー :2006/11/08(水) 16:52:27 ID:ommLuFLk

リスが好きな人ゴメンナサイ

 昔々あるところに、それはそれはかわいらしい姉妹がありました。姉の名前はヘドロ、妹の名前はデスです。ヘドロは、デスのことを「デッコ」、デスは、ヘドロのことを「反吐姉さん(注;誤字ではありません)」と呼び、ケンカひとつすることなく、それはそれは仲良く暮らしていました。
 ある日、ヘドロが家で読書をしていると、デスが息を切らしてヘドロの部屋に駆け込んできました。
「反吐姉さん!これを見て!」
 ヘドロが、目の前につき出された手に焦点を合わせると、デスの小さな手のひらに、弱りきった小さな子リスがいるのがわかりました。
「デッコ、この子、どうしたの?」
「森で倒れているのを見つけたのよ、反吐姉さん」
 ヘドロは、改めてその子リスを見つめました。弱弱しく震える子リスの命は、今にも絶えてしまいそうでした。
「この子を親リスのところへ返してあげましょう。そうすればきっと助かるわ」
 ヘドロが言うと、デスはしばらく手のひらの子リスを見つめてから、コクンとひとつうなずきました。
「ええ、そうね、反吐姉さん!この子、きっと私たちで助けましょう、反吐姉さん!反吐姉さんは本当に優しいわね反吐姉さん!」
 何故か何度も自分の名前を呼ぶ妹に釈然としないものを感じながらも、優しいヘドロはにっこりと笑いました。そして、森で何か子リスが食べられるものがあったらためておこうと考え、かごをとりにいきました。
 ヘドロを見送ってから、デスは、手のひらで弱弱しく震える子リスを見つめました。
 これから、子リスを返すために森へ行かなければいけません。森には危険がいっぱいです。怖くて震えそうになりますが、自分にこう言い聞かせました。
「私と反吐姉さんしか、この子を助けてあげることができないんだわ」
 言うと、子リスの命が自分が思っている以上に儚いのでは、という思いがデスの胸をつぶそうとしました。
 デスは、手のひらで弱弱しく震える、子リスのわずかな温もりを確かめるため、その小さなかわいらしい手を、そりゃあもぉ力いっぱい、全身全霊をこめて握り締めました。キュウという小さな悲鳴のような音がその手の中から聞こえたかと思うと、デスの指の隙間からとろりと赤い液体が染み出してきました。
「デッコ、準備ができたわ。行きま……しょう、か……」
 染み出した赤い液体がポタリ、ポタリと床を汚したころに、ヘドロが戻ってきました。
 ヘドロは、妹の指の隙間から流れ出る赤いモノを見てなにか怖いものを感じましたが、時間がないので触れないことにしました。
「ええ、行きましょう反吐姉さん!」
 元気よくデスが答えて、ヘドロに背を向けて森へ行くために部屋から出て行きました。
 ヘドロは、誰のものだったのかはさっぱり、それはもう本当にわからない赤い液体の持ち主に短い黙祷をささげてから、デスの後を追いました。


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