恋愛模様


1 :観月せな :2006/09/25(月) 18:44:24 ID:PnmLzLm4

学園もので、先生と生徒の恋愛のお話です。
楽しんでもらえたら嬉しいです。

【登場人物】

山瀬 莉桜(やませ りお)  15歳

沢井 要 (さわい かなめ) 27歳

水永 夕陽(みずなが ゆうひ)25歳

宮本 小春(みやもと こはる)15歳

古田 咲季(ふるた さき)  15歳

現段階での登場人物の予定です。


2 :観月せな :2006/09/25(月) 18:47:08 ID:PnmLzLm4

1.初めての気持ち

 私、山瀬莉桜(やませりお)がこのK学園に入学してきて3日目。
 友達も少しずつできてきて、楽しい学校生活がおくれそう。
 そして今日は、新しい気持ちが芽生えた日でもあった……。

 朝、登校して来て正門をくぐった瞬間に、私の目に飛び込んできた一人の男の人がいた。
 正門をくぐり、少し離れた所に大きな桜の木が立っている。
 ひらひらと舞い散る桜の花びらに包まれるかのように、その男の人は立ち尽くしていた。
 じっと大きな桜の木を見上げて、何か考え事でもしているのかな?
 スーツ姿に、左手には茶色のカバンを持っている。
 その姿からして、学生でないことは間違いない。
 この学校の先生?
 でも、なんであんな所に立ち尽くしてるんだろ。
 時間にしてみれば、ほんの1,2分だったと思う。
 その人はその桜の木の前から離れると、玄関の中へと消えていった。
 なんだったんだろ?
 そう思いつつも、自分の教室へと向かう。
 教室へと向かいながらも、なんだかさっき見かけた人の表情が目に焼きついて離れなかった。
 授業中も、ずっと頭の中にあって集中できずにいた。
「莉桜、どうかしたの? なんか今日、変よ?」
「え?」
 昼休み、入学式の時に隣同士になって仲良くなった咲季ちゃんが声をかけてきてくれる。
「なんか、いつもと様子が違うけど?」
「ううん。なんでもない」
 私がそう答えると同時に、昼休み終了を知らせるチャイムが鳴り響いた。
 そして、次の授業である国語の先生が教室へと入ってくる。
 国語は、入学してから今日が初めての授業ということもあって、周りはどんな先生なのかとかそういう話で盛り上がっていた。
 そういうこともあって、入ってきた若い男の先生を見た瞬間、女の子たちの間からは喜び合う声も聞こえてくる。
「あ……」
 この人だ。
 この前、桜の木の下に立ってた人。
 ……国語の先生だったんだ?
 自分のクラスを担当してくれる先生と分かって、なんだか嬉しく思う気持ちがあることに気がついた。
「まずは、自己紹介します」
 そう言うと、先生は自分の名前を沢井要だと名乗った。
 年は27才で、この学校に来て3年目だという。
 顔もスタイルもいいし、きっと今まで生徒からも随分ともててきたんだろうな。
 そして先生は、一人一人の出席を取ると、授業を開始した。
 先生の声は、穏やかで聞いていて心地いい。
 この調子だと、居眠りしてくる人だっているに違いない。
 そう思って周りを見回してみると、すでにうつらうつらしている男子生徒を数名発見した。
 やっぱりね。
 そう思って笑みを浮かべ、前の黒板の方へと視線を向けた瞬間、思いっきり先生と目が会ってしまった。
 トクンと鳴った私の鼓動とは裏腹に、先生は何事もなかったように授業を進めていく。
 なんだったんだろ、今のは……。
 今までに感じたことない心の動きに、とまどう自分がいた。
 だけどそれはほんの一瞬のことで、これが恋だってことに私が気がつくのは、まだずっとあとのことだった。


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