蒼き憂鬱なる空にある白き薔薇


1 :瑞希 玲 :2006/06/26(月) 18:53:48 ID:PmQHscri

 葬列の鐘がなっていた。かーんかーんと。
 空を見上げる、蒼い蒼い憂鬱なる空を。
「……蒼い空に見える、白き薔薇」
 呟いてみる。すると水の雫がこの目から零れ落ちてきた。
「……どれほど悲しいことがあっても、人は生きている」
 呟いてみる。するとぽつぽつ、と水の雫が空から落ちてきた。
 蒼き憂鬱なる空が流す涙のようだ。と思う。
「通り雨、ですかねえ」
 呟いてみる。すると美しき青き瞳をした人のことを思い出した。
「……消えてしまった貴方のことを」
 貴方のことを思い出すたびに切ない。と思う。
 葬列の鐘が鳴っていた。そして冷たい水が、この肩にかかっていた。
 白き薔薇が、蒼い憂鬱なる空を今は舞っていた。冷たい水はもうやんでいた。
 この目からでる水の雫を除いては。

 


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