キトと “D級” 魔法


1 :バータ :2007/08/15(水) 16:08:19 ID:kmnkz4oH

 少年は走っていた。
 真夏の日差しが地面を照り返す。すでに湿っている服で汗をぬぐいながら、キトは息を切らして走る。
世の中は魔法の時代であり、それは50年前に外国からこの国に伝来してきた。
この国も魔法一色に染まっていて、そのせいで人々は魔法に頼り、のんびりとした生活をしている。 
「キト〜!さっすが落ちこぼれ! 遅刻すっぞ〜〜!」
 そう言って、笑いながら軽々とキトを追い抜いていく少年たちは、魔法学校の生徒だ。
キトの同級生である彼らは、キトが欲しくても買えない箒にまたがって、あっという間に見えなくなってしまった。箒に乗るのにも、免許が必要なのだ。
「くっそぉぉぉぉぉーーーーーーー!!!!」
 快晴の空に向かって、キトは叫んだ。
「いつかオレだって、一流の魔導士になってやるんだぁーーーーー!!!!!」
 国を統一する魔導士になるのが、キトの夢なのである。


 


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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