JUDAS


24 :アクロス=レザストロ :2007/05/26(土) 15:27:33 ID:kmnktixJ

二十二章

「……ふう、食った食った」
 ソルは頼んだ物をあっさり食べ終えて、自室でゆっくりしていた。
「……あ、この腕輪の意味聞くの忘れてた……」
 すっかり忘れてた事を聞きに、ソルは部屋を出ていった。


「……そうか。ではジェキとバーハルを連れて向かう。もう下がっていいよ」
 ロビーで、ゼルスとジェキ、バーハルが集まっていた。皆、真剣な顔をしている。
「何してんだ?」
「ああ、ソルか。ちょっと洒落にならない任務やらなくちゃいけなくなったんだ……」
 バーハルの言葉に、ソルは首を捻る。
「こりゃ、生きて帰れるか心配だよ」
「それほどやばいのか?」
 バーハルは無言で頷く。
「……なあ、俺もついていっていいか?」
「!?何言ってるの!?いくら俺達でもソルを守りきれるか……」
「いいじゃん。ついてこさせれば」
 そう言ったのは、ゼルスだ。
「その代わり、死んでもしらないよ。自分の身は自分で守ってね」
「……ああ!」
「……ゼルス様が一番相手の恐ろしさ知ってるのに、何でOKしちゃうかなぁ……」


 任務で向かう事になったのは、ルダ王国の隣にある国、シーダール国だ。この国は世界最強の騎士団『ドーリア騎士団』というのがこの国の平和を守っている。今回の任務では都市には全く近づかない。国境の近くにある村で大変な事が起きているらしい。
「……村に来たのはいいが、人っ子一人見あたらねえな」
「……村の奥から死臭がする。行ってみよう」
 ゼルスを先頭に隊列を組み、先へ進む。


「……これは!!」
 村の奥には、人の原型を留めていない死体が大量にあった。
「この傷口……間違いない」
 人はどれも切り裂かれていたり、噛み砕かれたような跡がある。
「……何か来る……」
 ソルが呟く。その時、後ろに気配がした。
「誰だっ!!」
 全員が自分の武器を取り、後ろを向く。そこにいたのは……青色の髪をした少女だった。
「……女の子……?」
 ソルは完全に油断し、武器を下ろした。それと同時に、ゼルスがソルを抱きかかえて横へ跳んだ。ソル達がいた場所を、巨大な何かが通過した。
「あれは!?」
 全身が黒で、背中には大きな翼。鋭い牙。全てを切り裂けそうな爪。
「うわ〜、ドラゴンの中で最強の『ダークドラゴン』だよ……勝てるかな?」
「今日俺は初めて恐怖を感じたよ。ドラゴンなんてどうやって倒せばいいんだよ!」


novel plaza system
甘辛流小説家ギルドGAIA
produced by COLUN.