もうやだ。。。またパス忘れた。。。
もう忘れないために、パス書いておくよ! aa
あ、でも、僕以外の人はかきこまないでね
1 :カイト :2009/04/25(土) 16:24:42 ID:P3x7Ykom
これは本当の話だ。
嘘のようで本当、本当のようで嘘。
そんな、誠に不可思議で、ややこしくて、そして
信じられないほど、きれいな話。
嘘の世界、空想の世界、妄想の世界。
同類のこの世界達は、人々の中で大きく成長し、
前触れもなくひょっこり顔を出す。
僕はそれだ。
誰かが言うかも知れない。
「嘘の世界なら現実ではない。」と。
だが、本当にそうなのだろうか?
嘘の世界では、本当にすべてが幻になってしまうのだろうか?
その答えは、まだ分からない。
2 :カイト :2009/04/25(土) 16:40:27 ID:P3x7Ykom
第一章 その物語りの始まり
「始まり」は、高校1年になった僕。
知り合いのいない私立高校に入学した僕には、
内気な性格のせいか、あたりまえのように友達なんか出来なかった。
どうせこのまま友達なんか出来ない。それならばと
たどりついたのがチャットだった。
中3の頃、少しだけ流行ったお絵かきチャット。
いま考えると、知らない相手と顔も見ずに会話するなんて
かなりアブナイ事を小学生や中学生が毎日のように平気でやるなんて
よく学校も許したな、と思ってしまう。
久しぶりのチャットはなかなか楽しかった。
自由に話せる。知り合いはいない。
居たとしても、名前を変えてあるので気付かれないだろう。
そろそろ止めようかな
そう思った時だった。
「みるく」に出会ったのは。
3 :カイト :2009/04/26(日) 18:43:40 ID:P3x7YkPF
第二章 出会い
顔も見られない。声も聞けない。
それがチャットだ。
そんなことは百も承知の上で行ったチャット。
中には、見えないからと暴言を吐いたり、人の絵を邪魔する奴も居るだろう。
やろうと思えば住所も分かってしまうという話だ。
『優しい人』なんていない。それを前提としてやったチャット。
それなのに、みるくは違った。
みんなと同じような発言をしているように見えて、なんとなく、
気のせいかもしれないが、相手をいたわり、気づかうような雰囲気があった。
次の日も、僕はみるくと話した。
そのうち、段々とみるくのことが分かってきた。
みるくは、小学6年生の受験生(これを書いているころはもう中学生だろう。)。
勉強が嫌いでお菓子が好き、スポーツは大の苦手。
チャットは最近友達に教えてもらったから来たと言う。
そして、このチャットの常連の『佐藤』、『ナミネ』、『yuki』とは
同じ小学校の知り合いらしい。
正直、うらやましかった。
小学生ではあるが、たくさんの親しい友達を持って、笑顔で生きていける。
今の僕には無い生活。
最初こそ、「友達などいなくてもいい」なんて思っていた僕だが、
やはり、友情に溢れた生活がうらやましかったのだ。
4 :カイト :2009/04/29(水) 15:40:22 ID:P3x7YkPe
第三章 会話、そして変化
打ち解けられない。
クラスのみんなと。
そんな単純で解決しづらい、正直恥ずかしくなるような悩み。
それを打ち明けた時も、彼女は変わらずに、僕と一緒に考えてくれた。
『高校はいってから友達出来ないんだよね、どうしよう』
『それはオーラがマズイんじゃない?』
『オーラ、ってど−ゆう意味?(笑)』
『えっとね、話しかけずらい雰囲気を自分で作ってるんじゃない?ッて意味』
雰囲気なんて気にしたことなかった。
というか、相手に合わせることをしてこなかった。
『自分から話し掛けられないなら、せめて話しかけ易くしておこう!
いつも自然なスマイルでいるとかさ!』
ぷっ
「スマイル」なんて、青春ゴッコみたいな言い回しに、僕は思わず吹き出した。
「あはははは!」
久しぶりに声をあげて笑う。
近くにあった鏡を見ると、そこには、いつもの暗くない、幸せそうで明るい瞳がメガネの
奥で光っているのが見えた。
『サンキュ!みるく!オレ、大丈夫かもしんない!』
送信。
案の定、返事はすぐに来た。
『よかった!』
たったそれだけの会話。
それなのに、その言葉は僕の胸に強く蒼く焼き付いた。
3 :カイト :2009/12/12(土) 17:34:07 ID:P3x7YkPHon
第四章 時は流れた,さあ動き出す。
『よかった!』ねえ。。。
どうしても自然と顔がにやけてしまう。
うー、と頬をぺちぺち叩くと、胸の奥の、大切なところにあったかいものが入った気がした。
だけど、やっぱりダメなんだろうか。
顔も見えない相手に、安らぎなんか求めていいんだろうか。
本当に相手が小学生の女の子とは限らない。詐欺にでも引っ掛けようとしている、犯罪者のおっさんかもわかんないんだぞ。
冷静にそう考えても、なんだか違う気がした。
言い切ってしまうのもどうかと思うが、何か違うと思った。
正確に、心の中をぶちまけてしまえば、簡単なことだ。
僕は信じたかったんだ。
彼女を。
みるくという存在を。
もしかしたら、彼女は『嘘』なのかも知れない。
誰かがインターネットの世界に作り上げた『架空の人物』かも知れない。
それでも。
僕はいつのまにか信じたいと思っていた。
彼女を、心から。
あれから僕には少しずつだけど友達が出来ている。
あの頃にくらべれば楽しい日常だ。
この小説の書き込み頻度が少なくなっているのもそのため。チャットも最近行ってない。
たまに忘れそうになる。
最初からこんな日常だった気がする。
だけど、約2年前のあの頃、僕は生き場所がなく、ふわふわとただようように曖昧で。
僕はネットだけに生きていた。
まあ、そんな感じ。
本当は知っていたよ、何もかも。
裏も、表も、嘘も、本当も。
始めに言った通りだ。僕は裏であり嘘であり影であり夢であり。
君の生活に寄り添い、自分を守ろうとする自分。
結局、大きなものが得られたのかと言われてしまえばそうでもない。
ただ少しの間だけでも此処で生きる事が出来た事。
君に感謝し、そして問いかけたいよ。
「僕を君の手で導いてくれてありがとう。君は今幸せか?」
僕はマリーの部屋で、いつまでもまってる。
また君が来てくれるのを。
ま、僕の場合、色を見ることは絶対に出来ないけれど、ね?