舌打ちという名の照れ隠しに君は。


1 :名雪 紅(笑) :2010/08/21(土) 17:52:28 ID:P3x7Yko7

元 三日月にゃんこです紅です。
(笑)の意味は、なんかペンネがハズかしかったからです。多分次回作にはつけません。
衝動的に小説書きたくなったので書きます。題名今考えました。
まぁ色々がんばるよ。うん。


2 :名雪 紅 :2010/08/21(土) 20:19:55 ID:P3x7YkPFz4

ぴと。
そんな擬音が頭の中で流れる。隣の席に座っている中山の指が俺の手に触れた感触を脳内変換した結果だ。
「!!  ひゃああぁぁっ!ご、ごめんね!」
瞬間、中山は叫びながら手をぱっとひっこめ、わざとじゃ無いのわざとじゃ無いのと繰り返しながら机に頭をガンガン打ち付けている。それは謝罪の念を表しているのか。
「いや、別にいいし。」
本当、別にどうでもよかった。
俺としては目の前の学級日誌をさっさと書き終えて家に帰りたい。もう俺ら以外に教室に残っている奴はいなく、部活動の声が心地よく耳に流れてくる。
「・・・うーん」
中々終わらないなぁ、これ。
「中山、今日の欠席者って何人だっけ、俺覚えて無くて。」
「あぁ、えぇと、うんとね」
中山は半透明かつピンク色の触手をうねうねと折り曲げながらうなる。
「確かね、3人かな。」
「ん、さんきゅ」
「え・・・いやいやいや、そんな!お礼を言うのはこっちだよぉ!」
さっきから中山の様子が変だ。挙動不振というか、情緒不安定というか。
確かにピンクという色は赤に似ているが、赤く点滅していることぐらい分かる。感情の変化によって中山は体の色を変えるのだろうか?


3 :名雪 紅 :2010/09/02(木) 21:20:20 ID:P3x7YkPkzH

「中山って何部だっけ。運動部じゃなかったよな。」
「うん、私ってとろくさいから。いつもリレーとかびりだし。どっから足か、よくわかんないしね。」
教室に静かに響く声。他愛も無い会話なのに何となく気持ちが落ち着く。めんどくさいはずの日直の仕事が、悪く無い気がした。
別に中山と一緒だからとかそういう意味じゃない。ただこの空間が心地良いのだ。

インクの薄れてきたペンとか。
そのペンを走らせ過ぎて、少し痛い指とか。
隣から感じる、柔らかい視線とか。
落ちてきた前髪をかきあげるのを微妙に躊躇してしまう空気とか。
押さえた手に感じる紙の感触とか。
片側だけ夕日にあたって、ひりひりしてきた頬とか。

そんな日常的な、当たり前の感覚を生々しく意識する空間。
「もうすぐ書き終わるな。」
「・・・もう書き終わっちゃうね。」
俺と中山の少し違う感想が、まるで時が止まったかのように変わらない教室に響いた。


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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