幻想と空想


1 :雨宮 宙音 :2008/10/13(月) 19:51:37 ID:ommLunQi

詩の投稿をさせていただこうと思います。内容は多分バラバラです。
まだまだ未熟者ですがよろしくお願いします。
更新は遅めになるかもしれませんが、がんばります!!


2 :雨宮 宙音 :2008/10/13(月) 19:53:22 ID:ommLunQi

わたくしの旅

わたくしは
ただひとつ思念を抱えて
すりきれた空を盾にして
淵のない青の世界を
彷徨っているのである

わたくしは
ただひとつペンを抱えて
閉じこめた心に君を映し
ほとばしる緑の草原で
唄い続けるのである

わたくしは
ただひとつ君を見つめて
哀しみの境界を飛び越え
瞳の濃紺のなかに
ひとつの宇宙を見るのである

わたくしは
ただひとつ人間として
眠れない夜を抱えて
ひとつの宇宙を見るのである
青の世界を彷徨うのである


3 :雨宮 宙音 :2008/10/22(水) 20:38:46 ID:PmQHu3tJ

贈り物

詩をかく私は
芽生えと果てと呟きを
真っ赤な林檎に閉じこめて
ひとつ大事に持ってるの

物語をかくあの子は
伝えたい輝き叫びを
たくさんの花びらに閉じこめて
みんなにたくさん振りまくの

歌を歌うあの子は
たくさんの色の思い出を
ガラス玉に閉じこめて
風に乗せて運ぶのよ

絵をかくあの子は
君が知ってるあの景色
鍵の箱に閉じこめて
君だけに贈るのよ

伝えたい 伝えたい
はやく気づいて
この声 歌 文字 絵
削れていってしまう

貴方だけに贈るわ
この想い


4 :雨宮 宙音 :2008/10/26(日) 20:55:07 ID:ommLPFsL

天上の国

この宙には孤独が沈んでいるという
星たちの瞬きには誰も気づかず
消えたことに気がつくのは遥か未来のこと

この宙には孤独が集まるという
孤独な私たちは闇を見つめて
冷たい寂しさの粒に気がつく

星と星のはざまには
果てのない紺の世界が広がり
その淵に待っているのは生と死の無

今宵も星座たちは青の空へと駆ける
そして孤独たちは
青の光にかき消され
涙を流す


5 :雨宮 宙音 :2008/11/02(日) 17:16:01 ID:ommLPFQG

地下の国

この地面の下には感情が眠っているという
この球体の中核へとひたひたと浸みて
ときに堕ちた星を冷やす

この地面の下には混沌が湧き出ているという
孤独な不動の秩序のなかに浸透する冷たさで
ときに人間の足を止める

朽ちた身体を踏みしめる人間は
重力の呪縛から逃れられず
ひたすらに月を目指す

風に舞う一陣の塵
魂の宿る空間に
犯されていく人間たちは
今宵も眼に闇を抱く


6 :雨宮 宙音 :2008/11/15(土) 18:08:47 ID:n3oJWAY4

無題

この汚れた空を青いと呼ぶの
この傷ついた地面は鼓動をしているの
この心を閉ざした森を自然と呼ぶの

なにもかもを奪ってゆく人間は
空の本当の色を知らない

なぜ殺し続けた狼たちを守りたがっているの
なぜ枷をはめた犬たちを友と呼ぶの
なぜ人が作った植物を自然と言うの

月の光に神をみた動物たちは
誇りをもって死を悟る

いつか青いこの星は潰されてしまうの
いつか機械の蠢く静かな星が生まれるの
いつか人の世が終わるとき宇宙は眠ってしまうの

そのとき
宇宙が見る夢のなかに
綺麗な空が広がりますように


7 :雨宮 宙音 :2008/11/22(土) 12:25:35 ID:n3oJWAY4

白い森

いつしか忘れてしまった
創造の神のかたち
ビッグバンよりも
美しいかたち

いつしか忘れてしまった
水の中の記憶
プランクトンよりも
厳かな記憶

いつしか忘れてしまった
白い森の場所
進化よりも
尊い思想

今でもあの木は立っているのだろうか
白い森の白い樹木
種に込めた澄んだ心

いつしか忘れてしまった
始まり 終結 一瞬 永遠
終わりを知る者たちを忘れてしまった
忘却を知らなかった
生き物たちの記憶


8 :雨宮 宙音 :2008/11/24(月) 10:39:34 ID:n3oJWAY4

無題

時計の針に追われ暗い部屋に独り
光を見つけられないあなたを守りたい

個性の波に押されただ自由を求め
その手にナイフを握るあなたを守りたい

世の中の金と憎しみに犯され何も持たず
ただ黒い水を見つめるあなたを守りたい

戦いの真ん中に生まれ痩せた地面の上で
涙さえ流せないあなたを守りたい

銃ですべてを奪われ狂気に襲われ
銃ですべてを奪うあなたを守りたい

銃口に見つめられてただ空を見上げる
あなたの澄んだ瞳を守りたい
子供に銃口を向けて怯える
あなたの震える手を包みたい

灰色の建物の森のあなた
爆弾と血の平野のあなた
同じだから


9 :雨宮 宙音 :2008/11/29(土) 20:11:32 ID:n3oJWAY4

あの子の澄んだ瞳に射抜かれて
わざと負けてしまうこと
あいつの背中を知りながら
自分が勝ってしまうこと

僕は知っているんだろう
勝つことの喜びを
どこまでもゆきたいんだ
あの子にもあの景色をあげたいんだ

僕は知っているんだろう
負けることの哀しみを
やめたいんだ もう
あいつを傷つけたくなんかないのに

今日も僕はひとつ孤独になる
勝敗を繰り返して

帰りたい 海の底へ
帰れない あいつがいる

遠くにある不変なものを求めて
今日も僕はひとつ孤独になる


10 :雨宮 宙音 :2008/12/01(月) 19:16:41 ID:ommLPFQn

精一杯の背伸びをしながら
君の前に立つ
風に吹かれた君の冷たい手に触れたとき
等身大の影が僕に追いつく

いつの間にか抜けてしまっていた
背中の羽根
引力に囚われて影が伸びきったとき
君が蹴った白いボールが引力を切り裂く

ハートマークを描くような指先で
空を撫でる
真っ白な飛行機が僕らの前に現れたとき
雲を散らした蝶々が
僕らを運ぶよ

夜まで逃げるよ


11 :雨宮 宙音 :2008/12/06(土) 13:30:41 ID:ommLPFQn

戦うことと
戦わないことは
どちらが強さなんだろう

ありがとうと
ごめんなさいは
どちらが綺麗なんだろう

遠いことと
近いことは
どちらが愛なんだろう

空の上と
地面の上は
どちらが自由なんだろう

独りぼっちと
一人ぼっちは
どちらが孤独なんだろう

信じることと
疑うことは
どちらが盾なんだろう

地球の青さと
血の赤さは
どちらが尊いんだろう

刃向かうことと
従うことは
どちらが勇気なんだろう

生きることと
死ぬことは
どちらが苦痛なんだろう

君の手のなか
変わらない想いは
何色に生きるの

たくさんの想いの
真ん中に立ち
僕たちは生きてるんだろう


12 :雨宮 宙音 :2008/12/17(水) 18:22:57 ID:WmknPLne

存在

綺麗な円形の地球儀を見ても
自分のある場所がわからない
傷ひとつない鏡を覗いても
自分の姿がまだ見えない

この胸に放ったまま錆びて軋んだ
感情は捻れてもうわからない
この脳に蠢きなにかを蝕む
知覚はぼやけてもう見えない

なにもかも失って帰ろう
眼球の透かし硝子は叩き割って
なにもかも拾って帰ろう
自由も不自由も全てを超越してゆく

見えても見えなくても
わかってもわからなくても
やらなきゃいけない気がするのさ


13 :雨宮 宙音 :2008/12/17(水) 18:34:10 ID:WmknPLne

黒猫のはなし

窓の外を見ていた
完璧な暗闇だった
カラダの色と同じだったから
少し哀しくなったよ

黒いカラダで損したこと
哀しかったこともたくさんあった
だから僕は青い猫になりたかった

そして僕が死んだとき
僕は『夜』になった
もっと深くなった僕のカラダに
流せない涙を流した

月や星が煌めいても
漆黒の闇はあかるくならず
となりの朝焼けや夕焼けの空を見ては独り地球にうつむいた

黒い肌の子供が殺されたり
白い肌の子供がスキップしたり
白い鳩が平和の象徴だったり
黒いカラスはみんなから嫌われたり

僕は青い猫になりたかった


14 :雨宮 宙音 :2008/12/18(木) 21:24:15 ID:WmknPLne

廻り廻る真っ直ぐな想いは歪んでしまうから
胸の奥にしまって閉じて無くなってしまうよね

遠い目的地に嫌気がさしたら涙が溢れるから
地図さえ破って雲の上に置いていきたいよ

砕け砕けて散った昨日の僕は
何を求め生きていたのだろう
それを知るために探すんだよ
確かなこの僕の存在のカタチを

おいてきぼりになんてならないから
顔をあげなよ
君が紡ぐその文字に宿る心こそ
昨日の君じゃないか
君が想うその愛こそが
明日の君じゃないか

さぁ昨日を道連れに
感情を解き放ちにいこう


15 :雨宮 宙音 :2008/12/28(日) 20:51:37 ID:ommLunQi

その時
脳内では直感と理性が戦争を起こし
背筋は冷たくも熱く震え
地球の自転は反対になり
クレヨンの色は鮮やかになり
鳥たちの反論を聞かず
後ろを振り向いてみる

君とすれ違う一瞬


16 :雨宮 宙音 :2008/12/30(火) 20:41:19 ID:ommLunQi

ポニーテール

生きている意味なんて
考えていたら
眠くなってしまう
夜の風

明日のことなんて
考えていたら
眠くなってしまう
ぼやけたライト

君のことなんて
考えていたら
眠くなってしまう
揺れるポニーテール


17 :雨宮 宙音 :2008/12/30(火) 21:01:16 ID:ommLunQi

私は見た
崩れかけた家に住んで
朝から晩まで畑を耕し
川の水で体を洗い
生きている人々を

私は見た
歩いてゆく人々のわきで
寂れた銀の皿を両手に
地面に頭をつけて
生きている人々を

私は考える
彼らは間違いなく現実に生きている
逃げる場所も持たず
見るべき場所は明日ではなく今日で
そんな彼らは深い眠りにつくのだろう
夢を見ることもなく

夢を見る私たちは
生きてなどいないのかもしれない
ただこの地に立ち
気づかぬ間に堕落し
もう私たちに残された場所は
誰かの夢の中


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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