雨・紫陽花・そして雨


1 :一息 :2007/05/31(木) 22:39:17 ID:PmQHQHoA

 雨降る季節
 俺は彼女と出会いました。
 傘も差さずに立っている彼女。胸には薄い青色の紫陽花。彼女の白いワンピースによく似合っている。
 雨が、彼女の長い黒髪を濡らす。
 たくさんの雫が彼女の頬をつたう。
 泣いているのか?
 そっと手を伸ばす。
 その手を、彼女は握った。
 冷たい。
「もっと………もっと早く君と会いたかった」
 彼女はそう言うと俺の手を離す。
「もっと早く君と話したかった」
 彼女の手から紫陽花が落ちた。
「もっと早く………もっと、もっと、もっと………君といたかった、遙佳」


 これは俺、深山遙佳と雨の妖怪、紫陽花が出会った話し。


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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