VOW


1 :blue:stone :2006/07/19(水) 16:51:57 ID:PmQHz4V3

人は、支えを失うと時間さえもとめてしまうのか。






ぴちゃ、ぴちゃ、と。
軽く大理石の上を雫達が跳ねて、舞って、潰れた。
余韻は響かず、鎖を引き摺る音に消えた。

首に髪が張り付いて気持ち悪い。
服が体に張り付いてうっとおしい。
そう思うと同時によみがえる、あたたかい記憶。

仲間。
笑い声。
自由。
パートナー。


差し伸べてくれる、優しい掌。


「うっ……ぅぅっ…」



涙なのか。雨なのか。



「うぅ…ぅ……ひっく…ぅっ」



天の方へ捧げられたクロスが歪む。ゆっくり、そっと。



「ひっくっ…ぅ………うぅ」



帰りたい。戻りたい。



「いつk―――……










あれは本当に僕だったのか。
最後に僕は何を言ったのか。

名も知らない鳥が鳴いて、遠くでは蝉が鳴く。
その音で目覚めた僕は、いつにも増して汗をかいていた。


「うえ。気持ちわるー」


とりあえずシャワーを浴びよう。それから。それから――……



『斎っ……助けて……』



……あれ?


「何しようと思ったんだっけ?」


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甘辛流小説家ギルドGAIA
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